今回の上演されたのは、西金砂神社に伝承されている田楽・全四段。
第一段は、天孫降臨の故事にちなんだ「四方固め」。猿田彦命の面をつけた田楽師が、東・北・西・南の順に舞い、四方を固めて天下泰平を祈ります。
第二段は、「獅子舞」。笑の面が獅子を扱うさまは、大国主命が武を用いずに神徳によって国を統治したことを表しています。獅子が這い回る姿は牛が田をかく仕草(代掻き)で、田によい霊力をこめる呪術に由来し田楽の重要な要素となっています。
第三段は、「種蒔き」。蓮葉笠をかぶり、びんざさらやじゃらすこ、鉾幣を持って種を蒔く仕草をし、田の精霊を魅惑し五穀豊穣を祈ります。
第四段は、「一本高足」。冬の間に眠っていた霊気を春によびさまし、豊作をもたらす新しい生命力を甦らせる呪術的な舞。棒に飛び乗って跳ねる所作が特徴です。 |